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2023.06.29
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■NEWS オズウイルスによる初の感染例が報告―厚生労働省

メディカルサポネット 編集部からのコメント

世界で初めてオズウイルスが人に感染した症例が日本国内で報告されました。

厚生労働省は、2022年初夏に死亡した茨城県の70代女性は、オズウイルス(OZV)による心筋炎だったと発表しました。

オズウイルスはタカサゴキララマダニから2018年に分離同定されたウイルスです。厚生労働省は、草むらや藪に入る場合は長袖長ズボン足を完全に覆う靴を着用するなど、肌の露出を少なくすることが大事、と注意を促しています。

                                                          

厚生労働省は6月23日、茨城県内で2022年初夏に心筋炎で死亡した70代女性患者について、オズウイルス(Oz virus: OZV)による心筋炎と診断されたと発表した。OZVによるヒト発症例が確認されたのは世界で初めて。

   

OZVはオルソミクソウイルス科トゴトウイルス属に分類される新規RNAウイルス。2018年に愛媛県でタカサゴキララマダニから初めて分離同定されたが、これまでヒトでの発症や死亡例は確認されていなかった。

   

死亡した患者は、入院時に飽血に近い状態のマダニの咬着が確認されたため、採取した血液、尿を茨城県衛生検査所と国立感染症研究所で検査。その結果、検体すべてでOZV遺伝子断片が確認され、心筋細胞からOZV遺伝子を検出した。検査結果と病理組織所見からOZV感染により生じたウイルス性心筋炎によって死亡したOZV感染症と診断された。

   

OZVはわが国以外では検出された報告はないが、わが国では野生動物などの感染が確認されており、特に関東以西の広い地域に分布している可能性が指摘されている。OZV感染症の潜伏期間、検査所見の特徴はまだ不明で、確定診断にはウイルス学的検査が必要。現時点で有効な治療法はなく、対症療法に限られる。

   

厚生労働省は今回の報告を受け、都道府県に対し、ダニ媒介感染症の予防対策について保健所や医療機関に周知・啓発を呼びかける通知を発出した。一般向けのQ&Aでは、「草むらや藪など、マダニが多く生息する場所に入る場合は、長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用し、肌の露出を少なくすることが大事」と注意を喚起している。

   

   

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 出典:Web医事新報

  

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