メディカルサポネット編集部からのコメントホットパックを使用した際に熱傷を来したケースの報告が、2014年1月から18年2月までに10件あったことが発表されました。再発防止に向け、扱説明書を読み、患者の状態に合わせて使用するといった対策が必要です。 |
日本医療機能評価機構は、血管拡張などを行うため患者にホットパックを使用した際に熱傷を来したケースの報告が、2014年1月から18年2月までに10件あったことを明らかにした。こうした事例が発生した医療機関は、使用時に患者に当てている部位を観察するといった再発防止策を行っているという。【松村秀士】
事例のうちの1つでは、採血が困難なために看護師が患者の左前腕をホットパックで温めて採血を行った。本来なら、そのホットパックを専用のカバーに入れることになっていたが、それをしなかった。採血の実施後もホットパックを同じ部位に当て続け、約30分後に2回目の採血を実施。その後、左前腕に発赤と水疱が生じていることに気付いた。皮膚科医の診察により、その患者は低温熱傷と診断された。
別の事例では、看護師がホットパックを電子レンジで加熱して専用の袋に入れ、患者の上肢に当てて患部を温めた。しばらくして、患者は熱くなってきたと感じたが、自分でホットパックを外していいか分からず、そのままの状態にしていた。約1時間後に看護師がそれを外すと、当てていた部位に発赤が生じていた。その患者は低温熱傷と診断された。
こうした事例が発生した医療機関では、再発を防ぐために取扱説明書を読み、患者の状態に合わせて使用するといった対策も行っているという。
出典:医療介護CBニュース
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